逆妹崎家の人々

フィクションに出てくる意味ありげな名字が好きだ。〇〇院など如何にも由緒ありそうだし、先祖代々なにかやべー事に関わってそうでワクワクする。曰くありげな地名をまんまで名字にしている人物など一度で良いからお目にかかってみたいものだ。それでなにか事が起こった場合、私など二行ほどで犠牲になった事を説明されて終わりそうだが、そんな事を空想して楽しむことがある。私の場合は学校がテロリストに占拠されるより、じわじわとに非日常に足を踏み入れてしまう方が好みなのだ。

この画像の人物は名を逆妹崎という。ひらがなにすると「さかまいざき」だ。なんでもご先祖が妹を裏切ったという意味があるらしい。なんの事だかわからないのでもう少し紐解いてみると、妹とは姫を指しており、つまりはお姫様を裏切ったという曰を持つ一族なのだそうだ。

この画像の右上にいる齢を経て妖怪化したような爺様が坂妹崎家の当主だ。孫である先程のお姉さんからそう呼ばれていたのでそのままジジイとしてある。あくまでフィクションに限るが、私はこういう平気でなにか無茶苦茶な事を言い出しそうな年寄りキャラが好きだ。裏で色々知っててとんでもない事をやっていそうな所がいい。そして左下の人物がその息子の中年男性だ。このポジションのキャラというのがまたいい。可もなく不可もなく、主役級の活躍など望むべくも無い絶妙な立場とスペックが愛おしい。実際に現実社会にいれば、私など歯牙にもかけないエリートだったりするのも複雑な感情を小気味良くくすぐってくれる。

現実の金持ちの家系がどうかなど私の知るところでは無いが、私は(偏見は百も承知で)金持ちの道楽息子であるバットマンがどうにも好きになれない僻み根性の持ち主なので、空想の中では金持ちにはそれなりの苦労を抱えていて欲しいし、札束では解決出来ない窮地に陥ってくれることをどこかで願っている。

上級国民バッシングではないが、やっぱりこう人生順風満帆で曇りなき自信に満ち溢れたキャラが打ちのめされるのは胸にグッとくるものがある。少なくとも私はそうでもないと金持ちキャラなんて愛せる気がしないのだ。いい歳してなんとも心の狭いことである。

とはいえ、この逆妹崎家の面々は私の作品の中に登場する人物であり、もちろんそれぞれに愛着を持っている。私が嫌いなのは金持ちだからって「〜する人はバカ」とか言ってる連中だけだ。ノブレスオブリージュという概念がある。古くは領地を守る、貧者に施すといった貴族の義務を意味するそうだが、本当の金持ちというのは少なからずそういった古き良き伝統を受け継いでいるのではないかと期待している。

さて、そろそろ腹が減ったので飯にするとしよう。半額の豚ヒレ肉を煮込んだものだ。これで十分美味い飯が食えるのだから、これといって金持ちを僻む理由もなかったような気がしてくる。

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