ジャスティ・ファイズ 私の好きなヒーロー

このベルトを見てほしい。平成ライダー、いや歴代ライダーの中で一番好きな555(ファイズ)の変身ベルト、その名もファイズギアだ。プレミアムバンダイから予約制で完全受注生産された大人のための変身ベルトである。

ゲームの本体が軽く買えるお値段に当時は随分と迷ったものだが、これだけはどうしても手に入れたいと購入に踏み切った。甥っ子に買い与えていたベルトは子供用なので大人の私の腰には巻けないのだ。彼の求めたゴーストやエグゼイドもいいが、やはり私は燻し銀の渋さを感じさせるファイズ派なのだった。

この時代を感じさせるフィーチャーフォン型のファイズフォンがファイズの力の源であるフォトンブラッドをコントロールするデバイスだ。ここに変身コードである「555」を入力してベルトに装着することで仮面ライダーに変身する事が出来る。主人公の「たっくん」こと乾巧(いぬいたくみ)になり切るのもよし、ファイズの世界では条件さえ満たせば主人公以外もファイズに変身することが出来るので、他のキャラクターの変身を真似て遊ぶのも楽しい。

必殺技その1を司るファイズポインターだ。大きすぎる気がするが、普段はポインターとしても使用できるデバイスとなっている。ベルトからこのファイズポインターにフォトンブラッドを流し込む事により、ファイズは必殺のライダーキック「クリムゾンスマッシュ」を放つ事が出来るのだ。

この際、ポインターからこのようなマークが照射されて敵を捉えるのだが、もちろんそのギミックもしっかりと再現されている。本物のファイズと同じようにふくらはぎに装着したファイズポインターで敵にファイズの刻印を刻む事が出来るのだ。

そしてこれが必殺技その2を司るファイズショットだ。デジタルカメラ型のデバイスで、実際に撮影する事も可能らしいが、ファイズポインターと共に劇中でその用途に使われているのを見た記憶が私にはない。こちらもファイズポインターと同じくベルトからのフォトンブラッドの供給により、必殺のライダーパンチ「グランインパクト」と放つ事が出来る。グリップサイドのボタンを押すと打撃音が鳴り、必殺技を演出する特殊な効果音も流れるので俄然ファイズとの一体感を高めてくれる。

私がファイズを好きな理由の一つは、基本的にファイズは初期に獲得したこの二つの必殺技を駆使して戦ってきたところである。後に10秒間だけ超高速移動を可能とさせるデバイスを手に入れるのだが、それ以降もその効果で強化された必殺技であらゆる強敵を打ち破ってくれている。

さらに痺れるのがファイズギアの性能である。ファイズの世界における変身ベルトはある目的のために複数製造された設定があるのだが、ファイズギアは安定性と拡張性を求めたために出力としては他のベルトに劣るのである。先に触れた高速移動も10秒を超えればフォトンブラッドが暴走して大爆発を起こすという諸刃の剣だったりする。

さらにこのフォトンブラッドとはなんなのかといえば、ファイズ世界における怪人「オルフェノク」に致命傷を与える毒性をもつエネルギー体なのだ。ちなみにオルフェノクが特別この毒に弱い訳ではなく、普通の人間なら触れただけで灰となって消えてしまうほどの毒性をフォトンブラッドは備えている。実際に条件を満たさない者が変身した結果、なにもしないまま死亡したというエピソードが存在するのだ。

つまり、ファイズに変身するということはその度にフォトンブラッドの毒性に晒されることを意味している。主人公の乾巧は「俺には夢がない。でもな、夢を守ることは出来る」という理由から文字通り寿命を削って仲間や人々の為に戦い続けるのだ。ちなみに商品のファイズフォンに特定のコードを入力するとこの名言を聞くことが出来る。

私が高校生にもなって試聴していたこの頃のライダーは龍騎、555、剣とどれも主人公はただただ自己犠牲を貫く人物だった。守る対象に自分を含めておらず、周りに悲壮感を抱かせない笑顔で当たり前のように自分の身を投げ出すのだ。剣は初めから人類の守護を担う組織の一員ではあったが、龍騎やこの555はいわゆる巻き込まれ型の主人公である。

そんなファイズの主人公、乾巧が何を思いヒーローになる事を受け入れたのか。その背景にある彼の人柄、過去、仲間への想い、そういった諸々が玩具のベルトに重みを与えている。

だから私は気分が落ち込んだ時や、気合を入れたい時などにこのファイズギアを腰に巻き、ファイズフォンをベルトに叩き込んで「変身!」と叫ぶのだ。決してヒーローになどなれない私だが、そうする事でファイズに戦う力を分けて貰える気がする。

故にファイズは私の中で永遠のヒーローであり続ける。今も私の胸を躍らせるこの作品に愛をこめて今回は番組の次回予告に流れたこの言葉で締めくくろう。テレッテテレテッテッテッテッテ~♪

Open your eyes for the next Φ’s

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